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【丸尾末広】丸尾末広が手がけたCD・アナログレコードのジャケット画(2010年〜)

丸尾末広はロックバンドのレコードジャケットやCDジャケットも多数てがけている。このページでは、2010年以降の丸尾末広の音楽関連の仕事を記録する。

R指定「日本沈没」

ヴィジュアル系バンドR指定のセカンドアルバム


R指定「日本沈没」(2012年)
R指定「日本沈没」(2012年)

「日本沈没」は2012年2月1日に発売された日本のヴィジュアル系バンドR指定のセカンドアルバムCD用に描きおろされた作品。朽ち果てた古代ギリシア・ローマ風の彫刻や建築の背後に近代の象徴ともいえる巨大戦艦の影が迫る。古代アポロン像の頭部の背後に蒸気機関車が走るジョルジュ・デ・キリコの《愛の歌》ようなシュルレアリスム的な構図である。なお、メンバーのマモ(Vo.)が丸尾のファンであることから、このコラボが実現したという。R指定は「アバンギャルド-前衛派-」をコンセプトに、2008年より活動。

ストロベリーソングオーケストラ「切断の異學」

「切断」がキーワードとなるイラスト


ストロベリーソングオーケストラ「切断の異學」(2013年)
ストロベリーソングオーケストラ「切断の異學」(2013年)

「切断の異學」は2013年1月16日に発売されたロックバンド、ストロベリーソング・オーケストラの3曲入りシングル用に書きおろされた作品。

 

構図は上記のR指定の「日本沈没」と似ており、退廃的な背景に二人の仮面を付けた少年が立ち、1人は演奏をしている。ただし、「日本沈没」は迫りくる社会の退廃的な雰囲気だが「切断の美学」は少年時代の終わりのような退廃感がある。破壊された人形のようなオブジェ、笛吹童子を想起させる少年。その隣の大きなハサミは、「切断」のキーワードから「去勢」を象徴させる。そして、時間の経過を象徴する時計。

 

ストリベリーソングオーケストラは、バンドと劇団を融合させたスタイルをもつ日本のパフォーマンス集団。キャッチフレーズは『見世物パンク一座』。通称「苺楽團」。ファンは「共犯者」と呼ばれる。

aikoライブツアー2015 各種グッズ

4種類描き下ろし作品が存在している


aikoの2015年のライブツアー用のグッズ(パンフレット、スマホケース、Tシャツ)用に丸尾は4点ほど描き下ろし作品を提供している。aikoは以前から丸尾作品の愛読者であることを公言しており、過去にも自身のライブパンフレットやグッズなどでコラボしている。

 

2001年と2013年のaikoのライブパンフレットの表紙を担当している。2013年の表紙絵はスマホケースになって販売もされている。

NECRONOMIDOL「NEMESIS」

暗黒系アイドルユニットのファーストアルバム画


NECRONOMIDOL「NEMESIS」(2016年)
NECRONOMIDOL「NEMESIS」(2016年)

「NEMESIS」は、2016年2月17日に発売されたNECRONOMIDOLのファースト・アルバムのジャケット用に丸尾末広が描き下ろした作品。NECRONOMIDOLは暗黒系アイドルユニットとして、ブラックメタルやポストブラック、ダークウェーブ、NWOBHMの音楽を中心として異世界観を作りながらパフォーマンスを行っている。

 

また、2018年に発売されたサード・アルバム「VOIDHYMN」のジャケット画も担当している。

NECRONOMIDOL「VOIDHYMN」(2018年)
NECRONOMIDOL「VOIDHYMN」(2018年)

チャラン・ポ・ランタン「あの子のジンタ」

特典"ミュージックカード"用描き下ろし作品


「チャラン・ポ・ランタン・グッズ」は姉妹音楽ユニット、チャラン・ポ・ランタンが2016年にリリースした配信限定シングル「あの子のジンタ」の特典"ミュージックカード"用に描き下ろした作品。

上坂すみれ「20世紀の逆襲」

2010年以降を代表するサブカルアイドルのジャケット画


上坂すみれ「20世紀の逆襲」(2016年)
上坂すみれ「20世紀の逆襲」(2016年)

「20世紀の逆襲」は、2016年に1月6日に発売された上坂すみれの2ndアルバム「20世紀の逆襲」のジャケット用に丸尾末広が描き下ろした作品。A版、B版、C版の3種類ある初回限定盤ジャケットのうち丸尾はC版のジャケットを担当。なお、A・B版は美樹本晴彦が担当している。

 

全体的には「ロリータと装甲」というかわいさと武装という矛盾した要素を兼ね備えた上坂すみれのキャッチコピーを基盤にした構成になっている。

 

同作品では、黒と白の水玉ストライプ柄の大きなりぼんを頭に付け、ところどころ破れたピンクのワンピースを身につけた黒髪長髪の少女が、バイオリン型の機関銃を手にして立っている。ロリータと装甲ももちらんながら、セーラー服と機関銃へのオマージュにも思える。

 

背景には革ブロ(革命的ブロードウェイ主義者同盟)のロゴマーク入りの旗がかけられた旧ソ連製と思われる戦車がある。戦車の上にはブリキの太鼓を持った少年が乗っている。

 

この少年はおそらく映画『ブリキの太鼓』からの引用であると思われる。『ブリキの太鼓』は3歳で発育の止まった実年齢30歳の精神病の住人オスカルの物語である。オスカルがブリキの太鼓を連打すると超音波で遠くにあるガラスを破壊する。

アーバンギャルド「愛と幻想のアーバンギャルド」

荒涼とした東京とヴァニタス絵画


アーバンギャルド「愛と幻想のアーバンギャルド」(2018年)
アーバンギャルド「愛と幻想のアーバンギャルド」(2018年)

「愛と幻想のアーバンギャルド」はポップロックバンド、アーバンギャルドが2018年に前衛都市からリリースしたデビュー10周年スペシャルアルバムのジャケット用に描きおろされた作品。

 

画面中央には伝統的かつ諏訪敦を意識したような髑髏を手にする女性のヴァニタス絵画が描かれている。画面右上には『瓶詰の地獄』コミック単行本表紙や「黄金餅」や「かわいそうな姉」何度も描かれている「国民保険 十銭均一 何んの薬でもあり」の看板の絵が再利用されていることから、荒涼とした背景はおそらく東京と思われる。

 

アーバンギャルドは「トラウマテクノポップ」をコンセプトに掲げる4人組バンド。ーリーかつ病的な世界観を徹底的に貫き、多くのリスナーから共感を集める。

 

諏訪敦《Can't See Anything Anyway Ver.5》
諏訪敦《Can't See Anything Anyway Ver.5》
「国民保険 十銭均一 何んの薬でもあり」の看板。
「国民保険 十銭均一 何んの薬でもあり」の看板。