· 

【世界のシリアルキラー】モハメド・ビジェ「イランを震撼させた「砂漠の殺人鬼」

モハメド・ビジェ / Mohammed Bijeh

イランを震撼させた「砂漠の殺人鬼」


概要


生年月日 不明
死没月日 2005年3月16日
活動国 イラン
確定犠牲者 54
推定議定者 54

モハンマド・ビジェ――イランを震撼させた「砂漠の殺人鬼」である。彼は2002年から2004年にかけて、主に少年を中心とする54人もの子どもたちを強姦し、命を奪った。犠牲者はいずれも8歳から15歳という幼さであり、無防備な子どもを狙った残虐さが、国民の怒りを一層深めた。

 

テヘラン周辺で相次いだこの連続殺人は、現代イラン史上最大の刑事事件とされる。犯行手口は巧妙かつ卑劣で、ビジェは「砂漠で狩りをしよう」と子どもたちを誘い出し、人気のない場所で暴行し、殺害した後に遺体を焼却、もしくは砂に埋めて隠した。

 

ビジェは2002年7月から2004年9月の間に犯行に及んだ。ビジェは被害者たちを砂漠に誘い込み、動物を狩ると言っていた。そして子供たちを殺害し、遺体を焼却または埋葬して処分した。

 

逮捕されたビジェには、100回の鞭打ち刑と死刑が言い渡された。2005年3月16日、その刑は公開の場で執行され、子どもを含む5,000人以上が立ち会った。

 

2005年3月16日、殺人事件が起きた砂漠地帯近くの町パクダシュトで、約5000人の群衆の前で、ビジェのシャツは脱がされ、鉄柱に手錠をかけられ、鞭打ち100回を受けた。 被害者の一人の兄弟が警備をすり抜け、ビジェを刺した。被害者の一人の母親が青いナイロンロープをビジェの首に巻き付け、クレーンで約10メートルの高さまで吊り上げられ、死亡した。傍観者数人が「マルグ・バル・ビジェ(ビジェに死を)」や「アッラーは偉大なり」(神は偉大なり)と叫んだ。

 

 

ビジェの名は、イランの刑事史に深く刻まれた。彼の残虐な犯行は、司法制度や社会の在り方を問い直す契機となり、そして「子どもを守る」という人類共通の責任を、改めて強烈に突きつけることとなった。


■参考文献

・https://en.wikipedia.org/wiki/Abul_Djabar、2025年9月7日アクセス