【見世物】マティアス・ブヒンガー「身長74cm先天性四股障害の魔術師」

マティアス・ブヒンガー / Matthias Buchinger

身長74cm先天性四股障害の魔術師


概要


生年月日 1674年6月2日
死没月日 1740年1月17日
国籍 ドイツ
職業 見世物芸人

マティアス・ブヒンガー(1674年6月2日-1740年1月17日)はドイツ人芸術家、マジシャン、カリグラファー、パフォーマー。身長74cmの先天性四股障害で、手足がない状態で生まれた。ブヒンガーは非常に小さな文字列で作成されたイラストレーション「マイクログラフィー」芸術で注目された。

 

ブヒンガーは手足なしの状態でドイツのアンスバッハで生まれた。芸術家としてパフォーマーとして、ブヒンガーは北ヨーロッパ中を巡遊し、その驚愕の身体芸で王様や貴族そして大衆を楽しませて過ごした。彼は「偉大なドイツ人」「ニュルンベルクの小さな男」として知られていた。

 

彼はイギリスへわたり、ジョージ1世に宮廷人採用を懇願したが失敗。その後、アイルランドに移り、1720年にダブリン、1722年にはベルファストに滞在し、公衆の前でパフォーマンスを行なった。

 

ブヒンガーは4回結婚しており、少なくとも14人の子どもをもうけている。彼はまた70人以上の愛人とその子どもがいたとも噂されている。ブヒンガーの名声は1780年代にヨーロッパ中に広まり、「ブヒンガー・ブーツ」という言葉が膣の暗喩表現として広がった(ブヒンガーの唯一の「手足」だペニスだったため)。ブヒンガーはアイルランドのコークで死去。

 

彼の手は小さく、水かきのようだったにも関わらず、彫刻の技術は信じられないほど素晴らしいものだった。彫刻作品の1つであるセルフポートレイト作品は、非常に緻密で、髪の毛のカール部分をよく調べてみると、実際は7つの聖書の賛美歌や「主の祈り」が書かれていることがわかった。

 

身体的ハンディキャップにも関わらず、ブヒンガーはプロのマジシャンでもあった。カップや鳥の下からボールが消えてもどこに行ったのかまったくわからなかった。カードを使った演芸も素晴らしいものだった。

 

さらに、ブヒンガーには楽器演奏力もあり、ダルシマー、トランペット、オーボエ、フルートなど6つの楽器を使いこなすことができ、また自身で発明した楽器を演奏することもあった。

彫刻に埋め込まれたテキスト
彫刻に埋め込まれたテキスト

展覧会


ニューヨークのメトロポリタン美術館は、2016年1月8日から4月11日まで、彼の16点の彫刻作品の歴史的な展覧会『言葉遊び:リッキー・ジェイ コレクション。マティアス・ブヒンガーのドローイング』を開催。リッキー・ジェイはカード投げなどで、有名なアメリカ生まれの奇術師、俳優であり、アンティークのコレクターとしても知られている。