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【見世物】熊女「全身黒く渦巻いたけむくじゃらの多毛症の女性」

熊女/ Bear Woman

全身黒く渦巻いた多毛症の女性


熊女『猿猴著聞水月談』
熊女『猿猴著聞水月談』

概要


熊女は宝暦九年(1759年)8月から江戸堺町で活動しはじめた見世物芸人。多毛症の女性で頭から手間で隙間なく黒い毛が渦巻いたように生えていた。

 

口上によれば、彼女は越後の山奥に住む猟師の独り娘として生まれたが、父親が自身の殺生の罪でこのような因果娘が生まれたと思い、その罪をつぐなうため、彼女を見世物芸人にさせたと言われる。

 

入場料を払って見世物小屋に入ると、熊女は舞台に赤色の帯を前結びにした着物と頭からうすぎぬを被った格好であらわれる。そこへ口上も一緒にあらわれて頭のうすぎぬや着物を取り除くと、30cmあまりの黒い体毛が渦を巻いた身体が露出して観客を驚かせた。

 

見物の人々は異口同音にし「なるほど熊女という名前というのはもっともだ」と感嘆し、世の中は広いがこのような人も存在するものかと町中に噂になり、連日満員だったという。

 

その後、熊女は明和元年(1764年)に音羽の護国境内、同四年に京都の四条河原や大阪の道頓堀でも興行していたが、天明元年(1781年)に亡くなったという。

■参考文献

・『見世物研究』朝倉無声

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