【命の経済】コロナをインフル化「高まるワクチンビジネス」

コロナをインフル化

高まるワクチンビジネス

8月5日:ワクチン価格引き上げ、2ヶ月ごとに防御力が6%低下


ビッグ・ファーマ(大手製薬会社に対する蔑称)こと、ファイザーとモデルナがへの供給契約で新型コロナウイルスワクチンの価格を引き上げた。ファイザーは価格を19.50ユーロ(約2540円)と従来の15.50ユーロから引き上げたと伝えた。

 

 

ファイザーのCOVID-19ワクチンの有効性について実施された新しい研究では、2回目の注射後約4〜6か月でウイルスに対する防御力が約84%に低下することがわかった。また、有効性が2か月ごとに平均6%低下することがわかった。なお、抗体は減少しているものの、ワクチンが少なくとも6ヶ月間は重症患者に対して97%有効であることがわかった。

 

高い抗体を維持するには、半年に一度はワクチンを接種する必要になる。

 

ファイザーとジョンソン・エンド・ジョンソンは、デルタ変異体が蔓延する中、重篤な病気、入院、死亡を防ぐのに高い能力に自信を持っていると両社はフォックスニュースに語った。

 

ファイザーは、CDCが発表した完全ワクチン接種を受けた人(2回接種のmRNAワクチン(ファイザーまたはモデルナ)の罹患率と死亡率の週報で発表したデータについてコメントすることを拒否したが、電子メールの声明でフォックスニュースに次のように語った。

 

「2回の予防接種によって、重篤な疾患と入院を予防することから高い有効性を示し続けています」

 

■参考文献

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN014H80R00C21A8000000/

https://fox8.com/news/coronavirus/pfizer-vaccine-effectiveness-declines-after-4-months-study-says/amp/

ファイザー、感染予防可能な経口プロテアーゼ阻害剤を開発


2019年と2020年に、 ファイザーの最も売れた製品は肺炎球菌ワクチン「Prevnar13」だった。両方の年で58億ドル以上の売り上げた。

 

しかし、Prevnar13はもはやファイザーの売れ筋商品ではない。ファイザーとバイオエヌテックによって開発されたCOVID-19ワクチン「BNT162b2」は、2021年上半期だけで78億ドルの売り上げた。

 

ファイザーは、ワクチンが年間で335億ドルの売上になると予想している。また、バイオエヌテックと利益を分割しても、ファイザーは今年、BNT162b2ワクチンで170億ドルを売り上げる。

 

さらにファイザーは、次の潜在的なCOVID-19の大ヒット作に取り組んでいる。それはワクチンではない。ファイザーは最近、COVID-19の感染予防のための経口プロテアーゼ阻害剤の有望な結果を発表した。

 

プロテアーゼ阻害剤は、HIVおよびC型肝炎の治療に効果的な抗ウイルス薬の一種である。これらの治療法は、ウイルスのプロテアーゼ酵素に結合し、ウイルスの複製を防ぐ。 

 

ファイザーは、今年3月に経口プロテアーゼ阻害剤「PF-07321332」を評価する初期段階の臨床試験を開始。同社は、第2四半期で良好な試験結果が得られた。

 

PF-07321332はコロナウイルスのウイルス複製を阻害すると予測される水準を5倍以上超え、また現在知られているすべての変異株に対して効果がある可能性があると述べた。

 

ファイザーは7月に実験薬をフェーズ2/3試験に進め、すべてがうまくいけば第4四半期にEUAを申請できると考えている。

 

■参考文献

https://www.fool.com/investing/2021/08/03/this-could-be-pfizers-next-covid-blockbuster-and-i/

7月10日:コロナをインフル化、ワクチンビジネスに勝機


新型コロナウイルスはもうすぐインフルエンザと同じように風土病になる。その後、脆弱な人々が毎年予防接種をする。

 

インド医学研究評議会(ICMR)の疫学および伝染病部門の責任者であるサミラン・パンダ博士は、新型コロナウイルス(COVID-1)は国内から完全に根絶することはできない可能性を示唆し、インフルエンザと同様に最終的には風土病になる見通しをたてた。

 

風土病は「エンデミック」といい、これはある集団や特定の地域などで継続的に病気が発生することである。

 

また、新型コロナウイルスが流行期に入ると、年1回のワクチン接種が必要になる可能性があり、脆弱な人たちは、毎年ワクチンを接種しなければならなくなるかもしれないという。

 

これらのウイルスは賢く、生きるためだけに変異し続ける。博士は1918年のスペイン風邪インフルエンザを根絶することは非現実的な可能性であることを根拠にしている。

 

高齢者には毎年インフルエンザの予防接種を受けることを勧めているが、新型コロナウイルスこれと同じものになるだろう。インフルエンザウイルスは変異を繰り返しているので、ワクチンにも同時にマイナーチェンジが加えられる。「インフルエンザは100年前はパンデミックだったが、現在は風土病になった」と話している。

 

また、シンガポールも生活を正常に戻すため「インフルエンザと同じ扱いにして、毎日のCOVID症例数の記録を停止する」可能性を示唆した。

 

パンデミックの開始以来、感染率を抑制するための厳格な規則を実施をしていたが、シンガポールは死亡数が少ないため。毎日の感染数をカウントする措置をやめる意向だという。

 

そして、厳しい経済ルールを廃止し、代わりに集団予防接種やより良いほかの治療法でウイルスを制御することで、人々が「自分たちの生活を続けられる」ことを期待しているという。

 

「悪いニュースは、新型コロナウイルスがなくなることはないかもしれないということです。良いニュースは、毎年、特定の集団や脆弱な人が予防接種することによって重症化と感染を下げることで、新型コロナと共生することが可能だということです。ワクチンは、感染や感染のリスクを減らすのに非常に効果的です。たとえ感染したとしても、ワクチンは重症化の予防に役立ちます。」