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パンク

パンク・ロック / Punk rock

メインストリームに反発するロック・ミュージック


概要


パンク・ロック(パンク)は1974年から1976年にかけて、アメリカ、イギリス、オーストラリアで急速に発展したロック・ミュージックのジャンルの1つである。1960年代のガレージロックを基盤にしており、1970年代のメインストリームにおける過剰気味なロックバンドの進出に反発する形で現れた

 

1976年末頃までに、ニューヨークではテレヴィジョンやラモーンズらが、ロンドンではセックス・ピストルズやザ・クラッシュ、ダムドらがパンクの先駆けと見なされるようになり、その翌年の1977年に、パンク・ロックは一気に世界中に広がっていった。なかでもイギリスでパンク・ロックは最大の文化現象となった。

 

“パンク”という言葉はガレージバンドとそのファンたちを描写する際に、1970年代初頭にアメリカの音楽批評家たちがロック・ミュージックと関連付けて使い始めたのが起源とされている。

 

パンクバンドは通常、大音量で耳障りなメロディや歌唱スタイルで、ショートまたはテンポの速い演奏を行い、その歌詞内容は反社会的であったり反権力であったりする。DiY(Do it Yourself)の精神が強く、パンクバンドの多くは自分達で録音を行い、自分たちで商品流通を考えて実行する。すべてを自分たちで取り仕切り、大手音楽産業に依存しないインディーズ精神こそがほかの音楽シーンの大きな違いである。

 

パンクバンドの大半はメインストリームとの結びつきを拒否する傾向があり、逆にローカルシーンに根付こうとする。そのため、ローカルな音楽シーンを形成することが多く、小さい町では数十人、大都市では数千人程度でも成立する。

 

パンク・ロックは音楽だけでなく、独特な思想(基本は若者の反乱と反権威主義)やファッション(攻撃的なTシャツやレザージャケットなど)、アクセサリー(ボンテージやスパイクジュエリーなど)、ヘアースタイルを産み出して、サブカルチャーの代表的なスタイルとなった。

 

1980年初頭になると、ハードコアパンクやストリートパンクのような、より過激なスタイルが現れ、パンクロックの主要なモードとなっていった。またパンクに触発されたミュージシャンもより広い音楽表現を追求しはじめ、ポストパンクやオルタナティブロックの生成に影響を与えた。20世紀末には、パンクロックはメインストリームに取り込まれ、グリーン・デイやオフスプリング、ブリンク182といったポップ・パンクやパンクロックバンドに発展した。